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安定ホモトピー論による Poincaré 双対性

manifold の homology / cohomology は Poincaré 双対性という特有の性質を持ちます。 Poincaré 双対性には様々な観点からの “理解の仕方” がありますが、本記事では compact smooth manifold に対する Poincaré 双対性の安定ホモトピー論の観点からの理解の仕方を紹介します。

本記事のもうひとつの目的は、∞\infty-圏論が “役立つ” 実例を紹介することです。 圏論が(間接的に)役立ちうる場面のひとつは、現象を “深く” 理解しようと試みるときだと筆者は考えています。 圏論の言葉を使うことで、考えている現象のうち、いま扱っている対象や状況に本質的に依存する部分とそうでない形式的な部分をしばしば分離できます(実際には、この 2 種類に完全に分離するというよりも複数のレイヤーに分かれるような形になることが多いと思います)。 なお、ここで述べているのは「圏論によって関心の分離がなされることで、問題の本質が浮かび上がり、現象の深い理解につながる」ということであって「圏論によって問題の本質が直接明らかになる」ということではないことに注意してください。 もちろん、後者が起こる場面もあると思いますが、実際には前者の場合が多いでしょう。 通常の圏論は、とくに環上の加群をはじめとする代数系の表現のなす圏や層のなす圏などを扱うときに、上で述べた意味でしばしば “役立つ” という実感を持っている方も多いのではないでしょうか。

∞\infty-圏論のひとつの意義は、この利点を代数トポロジー(位相空間のホモトピー論)やホモロジー代数の範囲まで広げられることです。 もちろん通常の圏論も代数トポロジーやホモロジー代数で役立ちはするのですが、∞\infty-圏論を使うことで、それらの分野における現象について、通常の圏論のみの言葉で述べた場合と比べて “より自然で、より本質的な” 理解につながることが多いです。 本文書で紹介する Poincaré 双対性の理解の仕方は、まさにこの実例を提供するものです。 ∞\infty-圏論の解説からはじめるのはあまりにも大変ですから、本記事では (∞,1)(\infty,1)-圏の言葉を特に説明せず自由に用いています。 しかし、(∞,1)(\infty,1)-圏の言葉に馴染みのない方にも、(∞,1)(\infty,1)-圏はだいたい通常の圏と似たようなものだと一旦考えていただき、∞\infty-圏論を使えばこういうことも表現できる、というイメージを掴んでいただければ嬉しいです。

さて、まず最初に、本記事で考える Poincaré 双対性の主張を明確に述べておきます。

Poincaré 双対性. MM を nn 次元の compact oriented smooth manifold とする。 このとき、各整数 0≤k≤n0 \leq k \leq n に対して、Abel 群の同型 Hk(M;Z)≅Hn−k(M;Z)\mathrm{H}^k(M ; \Z) \cong \mathrm{H}_{n-k}(M ; \Z) が存在する。

以下で紹介する Poincaré 双対性の理解の仕方は、次のようなものです。

  • まず MM が compact smooth manifold なら、Atiyah 双対性と呼ばれる “空間レベルの双対性” が成り立ちます。 “空間レベル” というのは、とくに Z\Z 係数 (co)homology などの generalized (co)homology theory の選択に依存しない現象(“motivic な” 現象)であるということを意味します。 また、これは “twisted duality” と呼ぶべきものになっています。
  • MM がさらに oriented な場合は、この “空間レベルの双対性” を “Z\Z-linearize” する (*) と twist が自明化され、それが Poincaré 双対性の同型となります。 この仕組みは、安定ホモトピー論的に再解釈された Thom 同型の特殊な場合と思えます。

(*) これは Z\Z 係数 homology / cohomology をとることに対応します。 motive との類似のもとでは、Z\Z の導来圏への “realization” を考えると表現してもよいでしょう。

注意 1. 通常の Poincaré 双対性はより強く基本類との cap 積が同型を与えることを主張します。 以下の議論で得られる同型はこの写像と一致することが追加の議論により示せますが、本文書では省略します。 また、以下では tangent bundle をはじめとして smooth manifold に特有の議論を用いますが、似たような方法により topological manifold に対しても同様の理解をすることが可能です(virtual vector bundle に限らない spherical bundle ξ:M→Pic(S)\xi : M \to \mathrm{Pic}(\mathbb{S}) を用いて Spanier–Whitehead dual を特定し、似た方法で twist を自明化することになります)。

注意 2. 本記事での Poincaré 双対性の解釈をさらに発展させて、six-functor formalism の言葉で Poincaré 双対性を解釈することができます。 具体的には、spectrum 値 sheaf の six-functor formalism Shv(−;Sp)\mathsf{Shv}(- ; \mathsf{Sp}) を用います。 これによって、manifold に対する通常の Poincaré 双対性だけでなく、代数幾何や数論幾何など様々な文脈で現れる数多くの Poincaré 双対的な現象が全く同一の言葉で記述されます。 このことについては、今回は詳しくは扱わないことにします。

文献

  • [Bea23] Jonathan Beardsley. Picard Spaces and Orientations. Available at the author’s webpage.
    • Thom 同型の議論はこの文献を参考にしました。
  • [DP80] Albrecht Dold, Dieter Puppe. Duality, trace and transfer. Proceedings of the International Conference on Geometric Topology (Warsaw, 1978), pp. 81–102, 1980.
    • Dold–Puppe 双対性の原論文です。
  • [nLab] nLab. Pontrjagin–Thom collapse map. https://ncatlab.org/nlab/show/Pontrjagin-Thom+collapse+map.
    • Dold–Puppe 双対性から Atiyah 双対性を導く議論において参考にしました。

用語と記法

  • Ani\mathsf{Ani} (resp. Ani∗\mathsf{Ani}_*) を anima (resp. pointed anima) 全体のなす (∞,1)(\infty,1)-category とする。
    • 位相空間 XX に対して、XX が定める anima も XX と表記する。
    • 文脈から明らかな anima の射 i:A→Xi : A \to X に対して、X/A:=colim(X←iA→∗)∈AniX/A := \mathop{\mathrm{colim}}(X \xleftarrow{i} A \to *) \in \mathsf{Ani} とする。
  • symmetric monoidal (∞,1)(\infty,1)-category (C,⊗)(\mathsf{C}, \otimes) に対して、
    • C\mathsf{C} における commutative algebra object 全体のなす (∞,1)(\infty,1)-category を CAlg(C)\mathsf{CAlg}(\mathsf{C}) とかく。
    • R∈CAlg(C)R \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{C}) に対して、C\mathsf{C} における RR-module object 全体のなす (∞,1)(\infty,1)-category を ModR(C)\mathsf{Mod}_R(\mathsf{C}) とかく。
    • A∈CA \in \mathsf{C} が dualizable object のとき、もしくは C\mathsf{C} が closed symmetric monoidal のとき、AA の dual を A∨A^\vee とかく。
  • (∞,1)(\infty,1)-category C\mathsf{C} に対して、C\mathsf{C} の maximal subanima を C≃\mathsf{C}^\simeq とかく。
  • (Sp,⊗S,S)(\mathsf{Sp}, \otimes_\mathbb{S}, \mathbb{S}) を spectrum 全体のなす (∞,1)(\infty,1)-category とする。
    • monoidal unit S∈CAlg(Sp)\mathbb{S} \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) は sphere spectrum であり、これは CAlg(Sp)\mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) の initial object である。
    • Σ∞:Ani∗→Sp\Sigma^\infty : \mathsf{Ani}_* \to \mathsf{Sp} を suspension spectrum functor とする。 これは Ani∗\mathsf{Ani}_* から Sp\mathsf{Sp} への unique symmetric monoidal colimit-preserving functor である。
    • 通常の可換環 RR に対して、対応する Eilenberg–MacLane spectrum を HR∈CAlg(Sp)\mathrm{H}R \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) とかく。
    • R∈CAlg(Sp)R \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) に対して R[−]:Ani→ModR(Sp)R[-] : \mathsf{Ani} \to \mathsf{Mod}_R(\mathsf{Sp}) を free RR-module functor とする。 これは Ani\mathsf{Ani} から ModR(Sp)\mathsf{Mod}_R(\mathsf{Sp}) への unique symmetric monoidal colimit-preserving functor である。

準備

ここでは、generalized (co)homology theory の spectrum による表現と Thom spectrum についての基本事項をまとめておきます。

まず、spectrum が generalized (co)homology theory を “表現する” ことはよく知られています。 そのうちの特別な状況のみここに記述しておきます。

“事実”. R∈CAlg(Sp)R \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) に対して、functor R∗(−):=π∗(R[−])R_*(-) := \pi_*(R[-]) は generalized homology theory を、functor R∗(−):=π−∗(R[−]∨)R^*(-) := \pi_{-*}(R[-]^\vee) は generalized cohomology theory を定める。

事実. functor としての同型 HZ∗(−)≅H∗(−;Z)\mathrm{H}\Z_*(-) \cong \mathrm{H}_*(- ; \Z) と HZ∗(−)≅H∗(−;Z)\mathrm{H}\Z^*(-) \cong \mathrm{H}^*(- ; \Z) が存在する。 ここで、右辺はそれぞれ通常の Z\Z 係数 homology, cohomology である。

事実. functor としての同型 S∗(−)≅π∗S(−)\mathbb{S}_*(-) \cong \pi_*^S(-) が存在する。 ここで、右辺は安定ホモトピー群である。

次は Thom spectrum についてです。 詳しくは上の [Bea23] やそこで引用されている文献 [ABG⁺14], [ACB19] などを参照してください。

記法. subanima Pic(S)⊂Sp≃\mathrm{Pic}(\mathbb{S}) \subset \mathsf{Sp}^\simeq を、ある n∈Zn \in \Z に対する ΣnS\Sigma^n \mathbb{S} と同型な対象全体の張る full subcategory として定める。 また、subanima BGL1(S)⊂Pic(S)\mathrm{BGL}_1(\mathbb{S}) \subset \mathrm{Pic}(\mathbb{S}) を S\mathbb{S} と同型な対象全体の張る full subcategory として定める。

記法. J:Z×BO→Pic(S)J : \Z \times \mathrm{BO} \to \mathrm{Pic}(\mathbb{S}) を JJ-homomorphism とする。 これは [V]−[W]↦SV⊗S(SW)⊗−1[V] - [W] \mapsto \mathbb{S}^V \otimes_\mathbb{S} (\mathbb{S}^{W})^{\otimes -1} として与えられる。

定義. anima XX に対して、XX 上の virtual vector bundle ξ∈KO0(X)\xi \in \mathrm{KO}^0(X) の Thom spectrum Xξ∈SpX^\xi \in \mathsf{Sp} を

Xξ:=colim(X→ξZ×BO→JPic(S)↪Sp) X^\xi := \mathop{\mathrm{colim}}(X \xrightarrow{\xi} \Z \times \mathrm{BO} \xrightarrow{J} \mathrm{Pic}(\mathbb{S}) \hookrightarrow \mathsf{Sp})

で定める。 また、rank nn vector bundle ξ:X→BO(n)\xi : X \to \mathrm{BO}(n) に対しては、合成

X→ξBO(n)↪{n}×BO↪Z×BO X \xrightarrow{\xi} \mathrm{BO}(n) \hookrightarrow \{n\} \times \mathrm{BO} \hookrightarrow \Z \times \mathrm{BO}

により virtual vector bundle とみなして Thom spectrum をとったものを XξX^\xi と表す。 このとき

Xξ≃colim(X→ξBO→JBGL1(S)↪Sp) X^\xi \simeq \mathop{\mathrm{colim}}(X \xrightarrow{\xi} \mathrm{BO} \xrightarrow{J} \mathrm{BGL}_1(\mathbb{S}) \hookrightarrow \mathsf{Sp})

であることに注意する。

記法. (paracompact な)位相空間 XX と rank nn vector bundle π:E→X\pi : E \to X に対して、π\pi の Thom space を Th(π)\mathrm{Th}(\pi) で表す。

観察. XX を位相空間とし、π:E→X\pi : E \to X を rank nn vector bundle とする。 π\pi の classifying map を ξ:X→BO(n)\xi : X \to \mathrm{BO}(n) とすると、Sp\mathsf{Sp} における canonical な同型

Xξ≅Σ∞Th(π) X^\xi \cong \Sigma^\infty\mathrm{Th}(\pi)

がある。 これは JJ の定義と colimit の manipulation でわかる。

Atiyah 双対性

定理 (Dold–Puppe 双対性 [DP80, Theorem 3.1]). compact な neighborhood retract K⊂RnK \subset \R^n に対して S[K]\mathbb{S}[K] は Sp\mathsf{Sp} における dualizable object であり、その dual は Σ∞−n(Rn/(Rn∖K))\Sigma^{\infty - n}(\R^n / (\R^n \setminus K)) で与えられる。

この定理の証明には立ち入らないことにします。 しかし、[DP80] の証明は複雑でなく明示的です。 evaluation, coevaluation を具体的に構成し、それが dualizablity の条件をみたすことを確かめています(もちろん、位相空間の言葉は用いることになります)。 ここでは、この双対性は Poincaré 双対性に比べて空間に対する仮定が弱く、とくに manifold に限らない現象であるということに注意しておきます。

次の定理が、compact smooth manifold の Poincaré 双対性の裏側にある “空間レベルの双対性” です。 ここでは manifold の orientability は課されていないことに注意してください。

定理 (Atiyah 双対性). compact smooth manifold MM に対して S[M]\mathbb{S}[M] は Sp\mathsf{Sp} における dualizable object であり、その dual は M−TMM^{-TM} で与えられる。

証明.

  1. Whitney embedding theorem より、embedding i:M↪RNi : M \hookrightarrow \R^N が存在する。 ii の normal bundle を ν:NiM→M\nu : N_i M \to M とする。 このとき MM 上の vector bundle の同型 TM⊕ν≅RN‾TM \oplus \nu \cong \underline{\R^N} があることに注意しておく。

  2. ii に対して tubular neighborhood theorem を適用すると、anima の同型

    RN/(RN∖M)≅Th(ν) \R^N / (\R^N \setminus M) \cong \mathrm{Th}(\nu)

    を得る。 したがって、MM の compact 性と Dold–Puppe 双対性より、spectrum の同型

    S[M]∨≅Σ∞−NTh(ν)≅Mν−RN‾≅M−TM \mathbb{S}[M]^\vee \cong \Sigma^{\infty-N}\mathrm{Th}(\nu) \cong M^{\nu - \underline{\R^N}} \cong M^{-TM}

    が得られる。

Thom 同型により Poicaré 双対性へ

上で得られた Atiyah 双対性は、dual が Thom spectrum により表されているため、“twisted な” 双対性であるといえます。 我々が求めているのは Z\Z 係数 homology / cohomology に関する主張ですから、S\mathbb{S}-module の同型である Atiyah 双対性を HZ\mathrm{H}\Z に係数拡大してみましょう。 すると、MM が oriented な場合には、Thom spectrum 側の twist が自明化されるのです! この機構が Thom 同型であるといえます。

以下、この議論を詳しく述べ、記事の冒頭で述べた Poincaré 双対性を Atiyah 双対性から導出します。

Poincaré 双対性の証明.

  1. MM が oriented だから、tangent bundle TMTM を classify する anima の射 M→BO(n)M \to \mathrm{BO}(n) は BSO(n)→BO(n)\mathrm{BSO}(n) \to \mathrm{BO}(n) を通じて factor する。

  2. Atiyah 双対性より、HZ\mathrm{H}\Z-module の同型

    HZ[M]∨≅HZ⊗SS[M]∨≅HZ⊗SM−TM≅Σ−nHZ⊗SMRn‾−TM≅Σ−ncolim(M→Rn‾−TMBSO→BO→JBGL1(HZ)↪ModHZ(Sp)) \begin{align*} \mathrm{H}\Z[M]^\vee &\cong \mathrm{H}\Z \otimes_\mathbb{S} \mathbb{S}[M]^\vee \\ &\cong \mathrm{H}\Z \otimes_\mathbb{S} M^{-TM} \\ &\cong \Sigma^{-n}\mathrm{H}\Z \otimes_\mathbb{S} M^{\underline{\R^n} - TM} \\ &\cong \Sigma^{-n}\mathop{\mathrm{colim}}(M \xrightarrow{\underline{\R^n}-TM} \mathrm{BSO} \to \mathrm{BO} \xrightarrow{J} \mathrm{BGL}_1(\mathrm{H}\Z) \hookrightarrow \mathsf{Mod}_{\mathrm{H}\Z}(\mathsf{Sp})) \end{align*}

    がある。

  3. ここで、GL1(HZ)≅Z/2\mathrm{GL}_1(\mathrm{H}\Z) \cong \Z/2 だから BGL1(HZ)≅BZ/2\mathrm{BGL}_1(\mathrm{H}\Z) \cong \mathrm{B}\Z/2 であるため、

    [BSO,BGL1(HZ)]≅H1(BSO;F2)≅0 [\mathrm{BSO}, \mathrm{BGL}_1(\mathrm{H}\Z)] \cong \mathrm{H}^1(\mathrm{BSO} ; \mathbb{F}_2) \cong 0

    となる。 したがって、2 の同型の最後の colimit diagram は HZ\mathrm{H}\Z での constant diagram だから、結局 spectrum の同型

    HZ[M]∨≅Σ−nHZ[M] \mathrm{H}\Z[M]^\vee \cong \Sigma^{-n}\mathrm{H}\Z[M]

    を得る。

  4. この spectrum の同型の π−k\pi_{-k} をとれば Poincaré 双対性の同型を得る。

この議論を見ると、MM が oriented であることと、Z\Z 係数 homology / cohomology を使っていることがどのように効いているかが見やすくなっていると思います。 例えば次のような観察ができます:

  • まず、R∈CAlg(Sp)R \in \mathsf{CAlg}(\mathsf{Sp}) と anima の射 ξ:X→BO\xi : X \to \mathrm{BO} に対して、R⊗S−R \otimes_\mathbb{S} - が Thom spectrum XξX^\xi を自明化するには、Thom spectrum の colimit diagram が constant になればよい。 すなわち、anima の射

    X→ξBO→JBGL1(S)→R⊗S−BGL1(R) X \xrightarrow{\xi} \mathrm{BO} \xrightarrow{J} \mathrm{BGL}_1(\mathbb{S}) \xrightarrow{R \otimes_\mathbb{S} -} \mathrm{BGL}_1(R)

    が null homotopic になればよい。

  • 上の議論で効いているのは、考えている ξ\xi が BSO→BO\mathrm{BSO} \to \mathrm{BO} を経由すること、そして R=HZR = \mathrm{H}\Z のとき anima の射 BSO→BGL1(HZ)\mathrm{BSO} \to \mathrm{BGL}_1(\mathrm{H}\Z) はすべて null homotopic になることである。 前者が MM の orientability から、後者が Z\Z 係数 homology / cohomology を考えていることから来ている。

  • [BO,BGL1(HZ)]≅H1(BO;F2)≅F2[\mathrm{BO}, \mathrm{BGL}_1(\mathrm{H}\Z)] \cong \mathrm{H}^1(\mathrm{BO} ; \mathbb{F}_2) \cong \mathbb{F}_2 であり、00 でない(非零元は first Stiefel–Whitney class w1w_1 に相当する)。 これに対応して、実際に MM が orientable でない場合は HZ⊗SM−TM\mathrm{H}\Z \otimes_\mathbb{S} M^{-TM} が Σ?HZ[M]\Sigma^{?}\mathrm{H}\Z[M] の形に自明化するとは限らない。

  • また、MM が orientable でも R=HZR = \mathrm{H}\Z でない場合は R⊗SM−TMR \otimes_\mathbb{S} M^{-TM} が Σ?R[M]\Sigma^{?}R[M] の形に自明化するとは限らない。